子役から大人へ
子役はいつまでも子役でいられることはできません。必ず大人にならなければいけない時がきます。 子役時代もスタッフからよく言われていました。「いつまでもチヤホヤされてはいない」
聞き方によっては厳しい言い方だったかもしれませんが、自分自身も子供ながらにそうだと思っていました。 必ず大人になり子役でいられない時がくる。
実際に大人になってみると本当に子役と違う境遇を体験できました。大人になってみると、まだ子役時代では、 甘い扱いをされていたことに気づきました。まだ子供だからこその甘やかしがあったのです。
しかし大人になればそれはありません。甘えは許されないし、誰も助けてはくれないのです。 本当に自分の力で生きていかなければいけません。
また演技も違ってきます。いつまでも子役の芝居は通用しないのです。 多くの子役が大人になり衰退していくのは、子役の芝居を引きずっていることにあるかもしれません。 大人になっても子役のような芝居をして、視聴者に違和感を与えてしまうのです。
しかし当の本人は気づいていない場合があります。なぜなら子役時代からの演技が既に身についてしまっているからです。 多くの子役経験者はこの辺りを相当苦労する場合があります。つまり今まで子役で演技していたので、大人の芝居が分からないのです。 演技しても自然の子役の演技になってしまいます。
ここが難しいところと言えるでしょう。 ですから子役であまり活躍しなかった子が大人で活躍することもあります。 また大人から芝居を始めた人が活躍するのも少なくありません。 このように子役から大人になりまた活躍するのは、相当な難しさがあると言えるでしょう。